累代表記
WD,WDF1,F2累代表記について
累代表記については統一規格がなく、販売店ごとに表記ルールが異なります。
くわプラでは累代表記を次のように定めています。
WD (ワイルド) | 野外採集の天然個体です。ブリード(飼育繁殖)と区別されます。 |
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WF1 (ワイルドエフワン) | 野外採集個体同士の掛け合わせの個体です。 WDの雌は採集前の自然界で交尾済みのもが多く、再交尾させなくとも産卵をする場合があります。 この個体についてもWF1となります。 WD×WD=WF1 |
F2 (エフツー) | 同血統の2代目の個体です。代を重ねるごとに増えていきます。 世代の異なる個体同士を交配させた場合、世代の進んでいる方を優先します。 WF1×WF1=F2 ,F2×F2=F3 ,F3×F3=F4, F4×F5=F6 |
CBF1 (シービーエフワン) | 同産地・別血統の交配個体です。 A血統F3×B血統F2=CBF1(C血統という新しい血統の第一世代) C血統CBF1×C血統CBF1=F2(C血統の2代目)※ C血統CBF1×D血統CBF1=CBF1(E血統という新しい血統の第一世代) |
累代を重ねるごとに血が濃くなり、その個体が持つ特徴が強くでます。(大型の血統を重ねると大型が出やすくなるなど)
ただし、その遺伝子が持つ負の因子も強くなるという欠点もあります。(病弱の遺伝子が濃くなり病気にかかりやすいなど)
そのため、適度に血の入れ替え「Captive Breed」(CB)という管理下繁殖を行います。
CB(Captive Breed)とはあくまで同種同産地の別血統の交配です。
「Cross Breed」クロスブリードとは異なります。CBと混同しないようにお気をつけください。
クロスブリードについてはコチラをご覧下さい。
※同一血統のCBF1同士の掛け合わせはF2となりますが、WDからのF2と区別するために、”F2(CB)”と表記させて頂きます。
CB(Captive Breed)を行った個体で累代数が不明な個体は"CB"もしくは"累代不明"と表記させて頂きます。
F1について
Fとは「Filial generation」(子世代)の略で、F1とは血統の第一世代をあらわします。
店舗によっては野外採集幼虫をF0としたり、F0の掛け合わせをF1と表記する場合があります。
当店では血統の代重ねという観点からよりわかりやすくするため、野外採集個体(WD)からの第一血統をWF1,別血統同士の掛け合わせをCBF1とさせていただいております。
交配・血統について
交配・血統については遺伝子学や爬虫類・植物分野など様々で、昆虫業界においても用語の解釈に店舗ごとで違いがあります。
くわプラでは交配用語の定義について次のように定めています。
インラインブリード
同一血統同士の個体の掛け合わせです。同腹の子同士や親と子などの近親交配です。血統内(インライン)での累代飼育を指します。
F2,F3・・・と表記しています。
キャプティブブリード(CB)
管理飼育下での別血統個体同士の掛け合わせです。インラインブリード・ワイルド同士の掛け合わせ以外の全ての累代飼育があてはまります。
従兄妹同士など元が同血統であっても親が異なればCBとしています。
CBF1と表記しています。CBF1同士の掛け合わせの場合はCBF1の血統関係で区別します。(上記参照)
アウトラインブリード
完全別血統の個体同士の掛け合わせです。血統外(アウトライン)での累代飼育を意味します。
キャプティブブリードのうちで、親族関係のない完全別血統のみを指します。
当店ではアウトラインブリードもキャプティブブリードの一種と定義し、CBF1と表記しています。
ハイブリッドブリード(HB)
同種別産地の個体同士の掛け合わせです。
愛知県産のオオクワガタと岐阜県産のオオクワガタの交配などです。
当店が意図的に行うことはないため、表記例は存在しません。
仮に産地不明の個体がある場合は「産地不明」と表記します。
クロスブリード
1.個体同士は別血統ですが、親の親と辿っていったときに同一の親から枝分かれした血統のそれぞれの雌雄ペアを入れ替えた掛け合わせです。
同一血統から枝分かれした(2ライン)血統の雌雄を交差(クロス)する累代飼育を意味します。
2.完全別種の掛け合わせです。
オオクワガタとコクワガタの交配などがあります。
「クロスブリード」は1と2で解釈の違いが大きすぎるため、当店では表現を使用しません。
1.はキャプティブブリードの一種と定義し、当店ではCBF1と表記しています。
2.の定義による交配を当店が意図的に行うことはないため、表記例は存在しません。