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国産ミヤマクワガタの飼育方法

基本的な飼い方

この項目はくわプラ流の飼育方法です。
産卵・幼虫飼育の方法は人それぞれに経験と工夫があり、「これが絶対」というものではありません。
ブリードが上手くいかないとお困りの方や、初めての飼育でやり方がわからない方のご参考になればと思います。

成虫飼育

ミヤマクワガタは一般的に標高が高く、冷涼な地域に生息しており、高温に弱いとされています。
産卵は25℃以下で可能といわれていますが、可能であれば18~21℃程度の低温管理をするとより効果的です。

体に対して脚が長いミヤマクワガタは、転倒したときに足場がないと最悪死んでしまう事故が起きやすいので、転倒防止材を必ず使用してください。

雄と雌を同時に飼うときは雄が雌を殺してしまう場合がありますので、必ずケースに仕切りを入れてください。

ミヤマクワガタの基本飼育

温 度 :18~21℃(25℃を超えると危険です)乾燥に弱いので「蒸れ」に注意し湿度を保って下さい。
産 卵 :マット産み(醗酵の進んだ『完熟黒土マット(微粒子)』がオススメです。
幼虫期間:10ヶ月~2年程度(一年で羽化する場合と2年以上で羽化する場合があります)

ペアリング(交尾)

クワガタ・カブトは成虫になってから後食(こうしょく)が始まるまで、繁殖活動は行いません。
エサを食べ始め、十分に成熟した個体でペアリングさせてください。
ワイルド(野外採集)個体の雌は既に交尾済みのものが多く、ペアリング無しでも産卵する場合がありますが、産卵しない場合は人工的にペアリングさせてあげても構いません。(後追いと言います)

ペアリングは同じケースに、オスメスのペアを入れてあげれば良いのですが、気をつける点がひとつ。
雄が雌を殺してしまう場合があります。
雌殺し予防として雄のクワを針金などで縛ってしまうのも効果的ですが、ペアリングチューブを使うのが簡単です。

ペアリングチューブ写真

このチューブをオスのクワに取り付けるだけ。とっても簡単です。

ペアリングチューブ装着写真

クワが大きい場合は写真のように根元に切れ込みを入れると簡単に取り付けられます。

飼育の様子写真

エサ皿を入れると、エサ皿を足場として交尾しやすくなります。(画像はタランドゥスですが、他のクワガタでも同様です)

 

防止チューブは雌殺し防止を100%保障するものではありませんのでご了承ください。

交尾が確認されたら雄を取り出して別のケースで飼育してください。
交尾が確認できない場合はエサを入れて1日~2日様子を見てください。
ペアで物陰に隠れて、雄が雌を守るような反応を見せたらOKです。
交尾が終わればいよいよ産卵の準備です。産卵セットの組み方については下記をごらんください。

直接産卵セットにペアを入れて交尾させることも可能ですが、その際には十分なエサを与えてください。
産卵のための栄養分を確保する為に、雌が雄を捕食してしまうことがあります。
交尾が完了したら、雄はなるべく早く別ケースへと移してください。

産卵セットの組み方

醗酵の進んだ微粒子のマットがオススメです。
マット産みですが、埋め込み材(産卵木でも構いません)を使用すると、マット内の水分調整やセット表面の転倒防止、メスの潜行の足がかりとなり効果的です。

 ~用意するもの~

埋め込み材
転倒防止材
極 黒糖ゼリー
飼育ケース(大)
水(井戸水、ミネラルウォーター)
水道水を使用する際は1晩以上汲み置きしてカルキを抜いてください。
1.5Lペットボトル2本ほど水道水をいれて、蓋をあけたまま1晩以上おいてください
完熟黒土マット(微粒子) 20L
新品のマットを使用する際は必ず十分なガス抜きを行ってください。
あると便利なもの
・マイナスドライバーまたは金属ヘラ
・大き目の容器(タライや洗面器でもOK)
・おもりになるもの(ここでは飼育ケース小で代用)
1.埋め込み材を水につける2.皮を剥ぐ3.内皮をそぎ落とす
手順写真1

埋め込み材が完全に浸かるように上からおもりを乗せます。
今回は小ケースに水を入れて乗せています。
この時に水に一握りのマットを溶かすと、カビ予防になります。

手順写真2

マイナスドライバーや金属ヘラで皮を剥ぎます。
この皮は後ほど転倒防止材として使用するので捨てずに保管しましょう。

手順写真3

皮と幹部分の間のザラザラも綺麗にそぎ落とします。

4.植菌痕をとる5.日陰干し6.マットの用意
手順写真4

椎茸の駒菌をマイナスドライバーなどで取り出します。

手順写真5

皮剥ぎが完了したら産卵木を1日日陰干しし乾かします。
水分が多すぎると卵が腐ってしまう事があるので注意します。

手順写真6

十分にガス抜きをしたマット10Lを大き目の容器に入れます。容器はタライや洗面器でもOKです。

7.水を加える8.水分量を確認9.マットを堅詰めする
手順写真7

水を少しずつ加えよく混ぜます。水分が多すぎるといけないので少しずつ加えてください。

手順写真8

片手で握って団子が崩れない程度。このときに水が染み出てくるようだと水分が多すぎます。

手順写真9

飼育ケースにマットを入れてガチガチに堅詰めします。ケースの下に雑誌などをかませるとケース破損を防止できます。

10.7cmずつ堅詰め11.さらに7cm堅詰め12.マット10Lを加水
手順写真10

ケースの底から7cm程度の深さまで堅詰めします。

手順写真11

さらに7cm程度を堅詰めします。
一度にたくさん入れてしまうと、十分に堅詰めできない場合があるので7cm程度ずつ行うのがよいでしょう。

手順写真12

マットの加水を2回に分けることで、ムラをなくすのと同時に上段と下段でセット内に変化のある「層」ができます。

13.さらに7cm堅詰め14.埋め込み材を設置15.ゼリー転倒防止材を設置
手順写真13

ミヤマクワガタの産卵は深さが大切なので、合計の深さが20cm以上になるように詰めます。

手順写真14

埋め込み材を中央に設置し、周りをマットで埋めていきます。
この際に堅詰めする必要はありませんが、材の裏側などに空洞ができないように軽く押し込んで下さい。
ケース全体のマットの深さが20~30cmになるようにします。

手順写真15

木の皮水苔木の葉を敷き、転倒防止と保湿対策をします。産卵中の雌のエサとなるゼリーを多めに入れます。
産卵にはかなりのエネルギーを必要とするので高タンパクな極ゼリーがオススメです。

16.交尾済みのメスを入れる
手順写真16

交尾済みの雌をいれ蓋をしたら、1~2週間ほど暗い涼しい場所で保管します。保管中はなるべく開けたり移動したりショックを与えないようにしてください。

産卵が済んだメスは飼育ケースに戻すか、新しい産卵セットを組めば、続けて産卵することもあります。
産卵は雌への負担が大きいので十分にエサをあたえ休養期間をもうけるのも良いです。
産卵セットに入れたまま飼育を続けると、栄養補給のために卵や幼虫を捕食してしまう場合がありますので、産卵が確認できたらメスは産卵セットから出してください。

ミヤマクワガタの飼育のポイント!

多湿を好むので産卵セットは様子を見て、1日1回霧吹きで2・3回水を吹きかけてください。
産卵は25℃以下で可能と言われていますが、温度管理が可能の場合は18~21℃程度の冷暗所で保管してください。
マットの深さが大事!
マットは20cm~30cm程度、ケースいっぱいに詰めてください
産卵セットは手間をおしまず!
マットの加水・堅詰めは一度にまとめてやろうとせず、段階を踏んで行いましょう。
自然界でも深度によって環境の変化があります。管理飼育下においても変化をつけることで産卵が促進されているのではと考えられます。(意図的に極端な変化をつけるわけではありません)